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電装品に潜む罠(ワナワナ・・・)
ナップス港北店の林です。
前回のゴムパーツ編から始まった快調中古車計画ですが、ずいぶんサボってしまいました。
中古車を購入されてすぐに1回目のコラムを読んでいただいた方はもうずいぶん距離を走られていることでしょうね。お役に立てなくて申し訳ございません。
気を取り直して今回は予告どおり、ちょっと古めの車両につきものの電装トラブル対策です。
※このコラムも全ての車両に当てはまるものではありませんのでご注意ください。
さて、自分の周りには機械は分かるけど電気はちょっと…なんて人間がたくさんいます。
目に見えないからこその苦手意識なんですね。
だからかもしれませんが、中古車の電装トラブルってかなり良く聞きます。
電気系がしっかりしていないと、まともに走る事もできません。
それどころか、出先で止まってしまう原因は、電装トラブルが一番多いのではないかと思います。
ある日突然セルが回らなくなる…とか。
これって泣きたくなりますよね。自分も朝方、エンジンがかからず仕方なく車で出勤して遅刻しそうになった事があります。
その他にも、充電系の故障により東名高速道路で止まってしまった事もありました…。(汗ダクダク)
そんな事を頭の片隅に置きつつ、本題に進みます。
製造から時間が経過した車両の場合、各部で結構ガタがきています。
今回のお題である電装系でいったらこんなところ。
・配線、接点の老朽化(酸化)により、抵抗が増えてしまっています。
・同様に、配線の接続部の接触が悪くなっています。
・配線の被覆の劣化による絶縁不良が起こっています。
こう見てみると電気系だけでもかなりキテいるのがわかります。
こうなったら徹底的に直してみましょう。
まずは電気系のビッグボスであるバッテリー。
バイク屋さんで新品に換えてくれていれば問題ありませんが、古いバッテリーが付いている場合はとりあえず新品に交換する事を強くオススメいたします!!
新品の12Vバッテリーであれば完全に充電できている場合、電圧は12.5〜13Vぐらいあります。
寿命が近づいてくると、11V台まで落ちてきます。
ここまで落ちると、セルスターターでの始動が困難になるといわれています。
自分の経験では、2〜3年の使用でダメになってしまうバッテリーが多いと思います。
本当に3年でバッテリーはダメになるのでしょうか?
バッテリーの故障(寿命)について、とあるスジの資料によれば
80% サルフェーションによる容量の低下
10% 陽極の破損
6% 陰極の破損
4% 電極間のショート
という情報がありました。
バッテリー内部の機械的な故障は、全体のわずか20%に過ぎないのです。
※サルフェーション:
放電した鉛蓄電池を放置すると、負極板表面に硫酸鉛の硬い結晶が発生しやすくなる。
この現象はサルフェーション(白色硫酸鉛化)と呼ばれる。
負極板の海綿状鉛は上述のサルフェーションによってすき間が埋まり、表面積が低下する。
硫酸鉛は電気を通さず抵抗となる上に、こうした硬い結晶は溶解度が低く、
一度析出すると充放電のサイクルに戻ることができないので、
サルフェーションの起きた鉛蓄電池は十分な充放電が行えなくなり、進行すると使用に堪えなくなる。
ウィキペディアより引用
つまらないとは思いますが、ココはテストに出ますので我慢してください。(笑)
放電時:(+電極)PbO2+H2SO4→PbSO4+H2O と (−電極)Pb+H2SO4→PbSO4+H2O
充電時:(+電極)PbSO4+H2O→PbO2+H2SO4 と (−電極)PbSO4+H2O→Pb+H2SO4
こんな感じで反応しています。
「PbSO4」この物質は、硫酸鉛というもので電気を通さないものです。
充電と放電がバランスよく行われていれば、この硫酸鉛はバッテリー液(電解液)に溶け込みますので問題ありません。
しかし、必要以上に放電させてしまった場合や、長期間動かさずにバッテリーが弱ってしまった場合には、陽極、陰極の電極板の表面に結晶化してしまいます。
バッテリーの電圧が10Vを下回ると、急速に結晶化が進むそうです。
この結晶化したサルフェーションこそ諸悪の根源です。
新品の電極は、顕微鏡で見るとスポンジ状になっていて反応する表面積を増やしています。サルフェーションが進むにつれてスポンジ状になっている内部や、表面に結晶が現れてきます。
そうなると、電極板の表面積が減る事で一度に取り出せる電流が減ってしまい、充電すると電圧が上がるのにセルを回すとすぐにダメになってしまう状況が生まれます。
(硫酸と鉛が反応していれば電圧は12V近くまで上がります。しかし、一度に取り出せる電気の量が減ってしまうのです)
この状態をサルフェーションが進行していると呼んでいます。
※バッテリーは意外と高価ですし、鉛を使用している以上環境に対する影響も軽視できません。
サルフェーションは、電解液を入れた瞬間より徐々に進み、頻繁に乗っている車両でも約2〜3年で必要な電力を取り出せないほどに成長してしまいます。
しかも車と違いバイクは振動の多く、電極が破損する可能性が高くなります。
残念ながら、これに関しては防ぎようが無いのです。
仮に、サルフェーション結晶さえ解消できれば寿命を迎えたと判断され、廃棄されたバッテリーの80%はまだまだ使えるという事です。
バッテリーメーカーでは電極板の寿命が5〜6年と言っていますので、サルフェーションのせいで実際の寿命が半分以下になってしまっているのです。
逆にサルフェーションに関しては、電圧を落とさないようにしておいて、次の2点をしっかり行えばかなり予防できると思います。
・頻繁に乗る、なるべく長い距離を走る。
・乗れない時は専用の充電器で満充電をキープする。
バッテリーは、常に満充電にしておくことで、サルフェーションの成長を軽減させる事が出来ます。
バイクの改造とは直接関係ありませんが、最近各社より販売されている維持充電器を使うことでバッテリーを大幅に延命できるかもしれません。
オススメの商品は
・オプティメイト3 バッテリーメンテナー
バッテリーの診断、充電、サルフェーション溶解モード、電圧維持モードと、数多くの機能がついています。しかも、全自動で、難しい操作はまったくありません。
コンセントが近くにあるなら、数ヶ月つなぎっぱなしでも大丈夫です。
・オートクラフト パルス充電器
充電中に特殊パルスを発生させ、結晶化してしまったサルフェーションに刺激を与えることで、バッテリーの容量を回復させる事ができます。
真夏や冬など、しばらく乗らないことがある方には、維持充電器は絶対にオススメです。
ナップススタッフにご相談頂ければ、使用条件にピッタリ合うものをお探しさせて頂きます!
自分の経験したトラブルを全部書こうと思っていたら、ついバッテリーだけで夢中になってしまいました。
話出すと長くなるし、止まらないので今回はココまでとします。
次回も電装トラブル編の予定です。お楽しみに…。
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