知らなきゃ損!バイクの寿命を守るツーリング後に必ずやるべきメンテナンス6選

ツーリング後は「今日はたっぷり走ったなぁ」と満足して終わりがち。でも、その満足感のまま放置してしまうと、バイクの寿命を縮める原因になることも。  

洗車・チェーン・タイヤ・オイルなど、基本的なメンテナンスを“その日のうち”に行うことが、長く愛車と付き合うための第一歩。  

走りを楽しむだけでなく、帰宅後のケアまで含めて「ライダーの習慣」にしていきましょう。

① まずは洗車で「ツーリングの疲れ」を落とそう

長距離ツーリングを終えた後のバイクは、まさに「全身泥だらけで帰宅した旅人」のようなもの。虫の死骸、雨で跳ね上がった泥、排気ガスの油分、さらには海沿いを走ったなら塩分までも付着しているかもしれません。これらを放置すると、外装の劣化はもちろん、金属パーツの錆やセンサー類へのダメージにもつながる恐れがあります。

洗車は、単に見た目を綺麗にするだけでなく、バイクをリフレッシュさせ、次の走行に向けた“健康チェック”の役割も果たします。特に重要なのが、「走行直後に洗車しないこと」。エンジンやマフラーなどが高温になっている状態で水をかけると、熱膨張と急冷によって金属が変形したり、最悪ヒビ割れが起こる可能性があります。帰宅後はまず30分〜1時間ほど冷却時間をとりましょう。

洗車時は水を優しくかけながら、スポンジや柔らかいブラシで泥や虫を落としていきます。ここで注意したいのが高圧洗浄機の使用。確かに便利ですが、チェーンや電装部、ベアリング周りに強い水圧がかかるとグリスが飛んだり、防水シールを破ってしまうリスクがあります。家庭用のシャワーやジョウロでも十分です。

洗車後は、水分をしっかりと拭き取ることも大切。特にミラーの付け根、レバー周り、シート下の隙間など、水が溜まりやすい部分は要チェック。最後にチェーンへの注油や、外装へのワックスがけを行えば、バイクはピカピカになり、防錆効果もアップします。

旅の汚れを落としてやることで、バイクの状態を把握し錆びや腐食を避けることができるので、ツーリング後は洗車する習慣をつけましょう。

② チェーン清掃と給油は必須ルーティン

ツーリング後に必ずやっておきたいメンテナンスのひとつが、チェーンの清掃と給油です。バイクの駆動を支えるチェーンは、長距離走行中に想像以上の負担を受けています。砂埃やアスファルトの粉、雨による水分などが付着し、潤滑性能が低下している状態では、加速や変速にも悪影響を及ぼすだけでなく、チェーンやスプロケットの寿命も縮めてしまいます。

まずはチェーンクリーナーを使って、古い油分や汚れを落とします。専用のブラシがあると便利ですが、使い古しの歯ブラシなどでも代用可能。汚れを落とすときは、センタースタンドを立ててリアタイヤを手で回しながらチェーンを一周させるようにすると、まんべんなく作業ができます。エンジンをかけたままギアを入れてリアを回転させるのは非常に危険なので絶対にやめましょう。

清掃後はチェーンオイルをまんべんなくスプレーします。ポイントは「オイルをかけすぎない」こと。過剰に注油すると余分なオイルが走行中に飛び散り、ホイールやタイヤに付着してスリップの原因になる場合もあります。また、注油後はすぐに走り出すのではなく、10分〜15分ほど放置してなじませることで、オイルが定着しやすくなります。

チェーンは走行1000kmごと、あるいは雨中・砂利道を走った後には必ずチェックしたい部分ですが、ツーリング帰りという明確なタイミングは絶好のメンテナンスチャンス。ちょっとした手間を惜しまずケアすることで、走行フィーリングがぐっと滑らかになり、愛車のパフォーマンスも維持されます。

③ ブレーキ・タイヤの状態チェックも忘れずに

ツーリング後のメンテナンスで見落としがちですが、実は最も重要な安全パーツが「ブレーキ」と「タイヤ」です。走行距離が伸びるツーリングでは、これらのパーツにも大きな負荷がかかっています。しかも不調に気付きにくいため、放置してしまうと重大なトラブルにつながる可能性も。帰宅後は必ず目視と触診でチェックしておきましょう。

まずはブレーキから。前後のブレーキパッドが残っているか、ディスクローターに深い傷や段差がないか確認します。パッドの残量は目視でもある程度判断できますが、不安がある場合はパッド交換のタイミングを見逃さないよう、走行距離や使用感も含めて記録しておくと安心です。また、ブレーキの引き具合がツーリング前より重く感じたり、鳴きや引きずり音が出る場合は、エア噛みやキャリパーの固着も疑ってみましょう。

次にタイヤ。長距離走行では空気圧の変化や摩耗が進みやすいため、帰宅後すぐにチェックするのがベストです。まずは空気圧を規定値に調整。次にタイヤ表面の摩耗具合やスリップサイン、異物の挟まり、ひび割れなどを確認します。とくに高速道路を多く使った場合やワインディングを攻めた後は、サイド部分の摩耗にも注意が必要です。

さらに、タイヤやブレーキに異常がなくても、「なんとなく制動距離が伸びた気がする」「ブレーキの効きが甘くなった」といった感覚的な違和感があるなら、それは立派な“異変のサイン”。早めに点検・整備を行いましょう。安全な次のツーリングのために、止まる・グリップする機能のチェックは欠かせません。

④ 冷却系・オイル類も異常が出やすい部分

ツーリング中、特に夏場や渋滞路、高速道路での長時間走行では、エンジンまわりにかなりの負荷がかかっています。その熱を逃がし、各部の潤滑を保っているのが冷却系とオイル類。目立たない部分ながら、バイクの“心臓”を守る大切な役割を果たしています。だからこそ、ツーリング後には必ずチェックしておきたいポイントです。

まず冷却系。水冷エンジンの場合、冷却水のリザーバータンクを確認して、液量が適正範囲にあるかどうかを見ましょう。走行中にエンジンが高温になったことで、蒸発や吹き返しによって量が減っていることがあります。冷却水が少ないまま乗り続けると、オーバーヒートや最悪エンジン焼き付きにつながるため注意が必要です。また、冷却ファンがしっかり作動していたかどうか、異音がなかったかも振り返っておきましょう。

次にエンジンオイル。帰宅後にはオイルの色や粘度をチェックしておくのが安心です。特に高回転を多用した走行ではオイルの劣化が早く進むため、走行距離にかかわらず状態を確認しましょう。ドレンボルト周辺のオイル滲みや、異臭にも注意。オイルレベルゲージで量が適正かどうかも忘れずに。

また、ミッションオイルやクラッチオイル、ブレーキフルードなど、その他の潤滑・作動系の液体も劣化や減少が進んでいないかを軽く点検しておくと完璧です。特にブレーキフルードの色が濃くなっていたり、にごっているようであれば交換のサインです。

外見はキレイでも、バイクの内部はしっかり疲れている。そんな状態を放っておかないことが、トラブル予防と長寿命化につながります。

⑤ ガレージ保管前に“乾燥”を意識せよ

ツーリングから帰ったあとは、メンテナンスを済ませてそのままガレージやバイクカバーの中へ……そんな流れが定番かもしれません。しかし、実はここで「乾燥」を意識するかどうかが、愛車の寿命を左右する分かれ道になります。
濡れたまま、湿気たっぷりの状態で保管すると、金属部分の錆や電装系トラブルの原因になることも。せっかくの洗車や整備が水の泡になってしまうのです。

まず、ツーリング帰りはバイク全体が熱を持ち、結露しやすい状態です。加えて、雨に降られた日や水たまりを多く走った日などは、車体の各部に水が溜まっている可能性があります。特にミラーの付け根、レバー周辺、ステップ下、チェーンカバーの裏側などは水が抜けにくく、見落としがちです。しっかり拭き取り、必要に応じてエアブローなどで水気を飛ばしましょう。

その上でおすすめなのが、「一晩風通しのいい場所に置いておく」こと。たとえ屋外であっても、通気性のある屋根下でしっかり乾燥させることで、湿気を逃がし、カバー内の蒸れや錆を予防できます。

また、ガレージ内や屋内保管でも、湿気は大敵。特に梅雨時や夏場は湿度が高く、金属パーツが汗をかいているような状態になります。電源がある場所なら、小型の除湿器を設置するのも◎。

さらに、使用するバイクカバーにも注目。安価なカバーほど通気性が悪く、内側が蒸れてしまうことが多いです。防水と通気のバランスを両立したものや、ベンチレーション付きのカバーを選ぶことで、乾燥を妨げずに車体を守れます。

「乾かしてからしまう」。このひと手間が、次に気持ちよくエンジンをかけるための鍵になります。高温多湿な日本の夏において、乾燥は最高の防錆メンテナンスです。

⑥【上級編】メンテ記録を残すことで次の不調を防ぐ

バイクのメンテナンスは“記録する”ことで効果が倍増します。特にツーリング後の整備内容を記録しておくと、次の不調の予兆を早めに察知できたり、定期的なメンテナンス時期を見逃さずに済むなど、予防整備にもつながります。
これこそまさに、長くバイクと付き合うライダーの“上級習慣”と言えるでしょう。

たとえば、「◯月◯日 ツーリング帰宅後にチェーン清掃&注油。ブレーキ異音あり→次回点検予定」など、簡単なメモで構いません。スマホのメモ帳アプリや日記形式でもOK。より本格的に管理したい場合は、走行距離・整備項目・パーツ交換日を記録できる専用アプリやスプレッドシートを使うと便利です。

記録をつけることで、「前回チェーンに注油したのは何キロ走行時だったか?」「前回のオイル交換はいつだったか?」といった情報をすぐに振り返ることができます。これは見逃しがちな“劣化の兆し”に気付くきっかけにもなり、トラブルの芽を摘むことができるのです。

また、バイクを複数台所有している場合や、カスタムパーツを多く組んでいる車両ほど、記録の重要性は増します。走行距離だけでなく、「雨の日に走った」「峠を攻めた」「荷物を多く積んでいた」といった使用状況も添えておくと、今後のメンテナンスプランに活かせます。

さらに、メンテ記録は「売却時の信頼材料」にもなります。バイクを手放す際に、整備履歴がしっかり残っていれば、購入希望者にとっても安心材料になり、査定に好影響を与える可能性もあります。メンテナンスは「継続」が肝心。その継続に記録が役立ちます。

自分で出来ないメンテはプロに任そう!

ツーリング後の基本的なメンテナンスは、自宅でも十分に対応できますが、中には専門知識や専用工具が必要な作業もあります。特に、クラッチ・サスペンション・駆動系・電装系などは、自分で無理に作業すると逆にトラブルを招くことも。そんなときは、プロの整備士に任せるのが一番安心です。

ナップスのPITサービス では、オイル交換・タイヤ交換・ブレーキまわり・クラッチ・駆動系・電装・外装まで、幅広い整備に対応しています。ナップスで購入した商品はもちろん、他店で購入したパーツもプロの手でしっかりと装着可能です。

さらに、ナップスのPITは地方運輸局長から認証を受けた「認証工場」なので、高度な知識と技術を持つ整備士が作業を担当。安全性と信頼性の両方を兼ね備えた体制で、あなたの愛車をベストコンディションに整えてくれます。

また、ナップス各店では量り売りエンジンオイルも実施中(ららぽーと立川立飛店を除く)。必要な分だけ購入できるため、無駄なく高品質なオイル交換が可能です。ドゥカティ、ハーレー、BMWなどの外車整備にも対応しているので、幅広いライダーにとって心強い味方になるでしょう。

ツーリング後の大切な愛車ケア、「ここは自分でできる」「ここはプロに任せる」その線引きをすることで、結果的にバイクは長持ちし、次のライディングも安心して楽しめます。詳しい工賃表や店舗別サービス内容は、ナップス公式サイトのPITサービスページでチェックしてみてください。

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まとめ|ツーリング後のひと手間で、愛車はもっと長持ちする!

ツーリングを楽しんだあとのメンテナンスは、愛車と長く付き合うための大切な習慣です。
洗車やチェーン、タイヤ、オイルのチェックを欠かさず、その日のうちにケアすることでトラブルを未然に防げます。
走りの余韻を感じながらしっかりメンテして、次のツーリングも最高のコンディションで楽しみましょう!

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