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【徹底検証】アルパインスターズ スーパーテックR10|実走行で分かった静粛性・空力・快適性をレビュー!

待望のアルパインスターズ(alpinestars)最新ヘルメット「スーパーテックR10(Supertech R10)」がついに登場しました。
カタログスペックだけを見ても、多層カーボンシェルやCFD解析による空力設計など、従来モデルを超える仕上がりがうかがえます。

しかし本当に知りたいのは、実際に走ったときの快適性や静粛性、そして高速域での安定感ですよね。
そこで今回は、私自身が公道での走行テストを実施し、そのリアルな使用感を徹底レビューしました。

スペックの数値では分からない、「首にかかる負担はどうか」「風切り音は気になるか」「長距離走行で疲れにくいのか」。
ライダー目線で正直にインプレッションをお伝えします。

スーパーテックR10とは?基本スペックと特徴

アルパインスターズが2025年9月に発売した最新フラッグシップモデルが 「スーパーテックR10」 です。ECE 22.06 規格を大きく上回る安全性能を目指し、モトGPライダーの知見や最新技術を反映して開発されたヘルメットで、ブランド史上もっとも先進的な設計が施されています。

軽量・高剛性なカーボンシェルを採用

外観の大きな特徴は、多層複合カーボンシェルを採用している点です。3K高密度カーボンを外層に使用し、その下に一方向カーボン、ガラス/ナイロン繊維、アラミド繊維を重ねることで、軽量性と高い剛性を両立。Mサイズで約1600gと、強固な構造ながらも実走で軽さを感じやすいバランスに仕上げられています。

安全性能については、アルパインスターズ独自の衝撃試験で 直線衝撃はECE22.06基準の平均33%上回り、斜め衝撃では69%上回る数値 を記録。さらに8ピース構成のマルチ密度EPSライナーを採用し、回転衝撃や斜め方向からのエネルギー分散も考慮されています。加えて、チンバー内部にはEPPライナーを配置して鎖骨保護を強化するなど、万が一の転倒時にもライダーを守る仕組みが盛り込まれています。

効率的なベンチレーションシステム

快適性にも力が入れられており、合計11か所のベンチレーションポートによって効率的なエアフローを確保。夏場の街乗りから高速走行まで、しっかりと頭部を冷却してくれます。また、シールドの視界も水平220°、垂直57°と非常に広く、交差点やワインディングでの安心感につながります。

6サイズ&A-ヘッドフィットメントシステムで細やかなフィッティングを実現

サイズはXSから2XLまで6サイズ展開で、幅広いライダーに対応可能。フィッティングに関してもアルパインスターズが特許を持つ「A-ヘッドフィットメントシステム」により、ヘルメットの装着角度や高さの調整ができます。また、パッド交換により自分の頭型に合わせた細かなフィット調整ができるのも大きな魅力でしょう。

スーパーテックR10は、最新の安全規格を超える保護性能と、軽量性・快適性・フィッティングの自由度を兼ね備えた次世代型ヘルメットです。
価格はソリッドカラーで14万7,400円(税込)、グラフィックモデルは15万9,500円~16万9,400円(税込)。

装着感・フィット感をチェック

実際にスーパーテックR10(XLサイズ)を被ってみると、まず印象的だったのは 「軽さの感じ方」 でした。手に持った時点で軽量なのが感じられますが(公称値 Mサイズ 約1,540g)、被った瞬間はそれ以上に軽快に感じられます。これはシェル全体の重量バランスが良く、首や頭に均等に負荷が分散される設計のおかげでしょう。実走時に首への疲労感が少なくなる要因として期待できます。

内装の仕上がりも高水準で、肌触りは非常にソフトで快適。長時間の着用でも不快感を感じにくい素材が使われており、フィット感も自然です。特にチークパッドやクラウンパッドのフィット感が絶妙で、ライダーを包み込むような安心感があります。
この素材の枕があったら欲しいくらいの快適さです。

サイズ感はやや余裕あり?圧迫感を感じない快適さ

今回試着したのは普段使用しているのと同じXLサイズですが、今まで被った国産フルフェイスのフラグシップモデルと比べると全体的に余裕があり、頭周りに窮屈さを感じませんでした。フルフェイス特有の嫌な締め付け感や圧迫感がほとんどなく、被った瞬間から 「ストレスの少ない快適なフィット感」 を得られました。街乗りやツーリングでの長時間走行では、この快適性が大きな魅力になると感じます。

イタリアのメーカーですが、日本向けにはアジアンフィット内装が採用されているのは嬉しいポイント。また、内装パッドの厚みを交換・調整できるため、サーキット走行に合わせたよりタイトなフィット感を追求することももちろん可能です。

総合すると、スーパーテックR10の装着感は 軽快さと快適さを両立 しており、フィッティングシステムを活用することでさらに自分好みに仕上げられる点が大きな強みだと思います。

【実走行レビュー】実際に走って分かった性能

実際にスーパーテックR10を着用し、距離80km/一般道・幹線道路/晴天・気温35℃ という環境でテスト走行を行いました。短距離ではありますが、酷暑下での性能や街乗り中心の環境における特性を確認できました。

不快な風切り音はないが、外部からの音はよく聞こえる

まず印象的だったのは、風切り音の少なさ。嫌なノイズはほとんどなく、高速道路に出なくても「静かさ」は体感できます。ただし一方で、エンジン音や周囲の環境音はよく聞こえてきます。これは外部のインフォメーションをライダーに伝える方向性の設計なのか、カーボンシェルの特性なのかは判断しかねるところです。

磨き上げられた空力性能を体感

次に驚かされたのが、風圧の影響をほとんど感じなかった点です。幹線道路で速度を上げた巡航においても頭部の揺れや浮き上がりがほぼなく、空力性能の高さがしっかり体感できました。横風の影響も受けにくく、CFD解析*と風洞実験で磨かれた形状が効果を発揮していると感じます。

CFD解析(計算流体力学解析、英語: Computational Fluid Dynamics)は、コンピュータを用いて流体の運動方程式を解き、空気や水の流れ、圧力、温度などの物理的な挙動を数値的にシミュレーションする技術のこと。

ベンチレーションは高性能ながらポジションによる違いもあり

頭部のベンチレーションのオンオフはスライド式口元のエアフローは蓋の開閉式
口元のベンチレーションは蓋の開閉式

さらに35℃という炎天下では、ベンチレーション性能の高さが際立ちました。頭部全体に効率よく風が流れ、ムレを感じることは少なめ。ただし、上体を完全に起こした直立姿勢では額部分からの風の流入が弱まりました。これはスーパーテックR10がスポーツライディングや前傾姿勢を前提に設計されていることを示しており、車種や使用するシーンによって効果の差が出るといえます。
なお、ベンチレーションのオン・オフは頭部は前後のスライド、口元は蓋の開閉式になっており、走行中も簡単に操作できました。

視界が広いシールドは街乗りでも快適

視界の広さも特筆すべきポイントです。水平220°、垂直57°という広角設計は、交差点や車線変更の際に視線移動が少なく、従来のフルフェイスにありがちな“視界の狭さ”を覆すものでした。
また、装着感については試着時の印象と同様に、圧迫感が非常に少なく快適。フルフェイスながら長時間のツーリングでも快適に使えるポテンシャルを持っており、視界の広さも相まってツーリングヘルメットとしても十分通用するモデルだと感じました。

走行後の首や肩の疲労感は驚くほど軽減されており、やはり 「軽さは正義」 だと実感。重量バランスの良さと相まって、80kmほど走行した後でも肩や首回りの疲労感はほとんどありませんでした。総じて、スーパーテックR10は街乗り中心のテストでも 空力性能・静粛性・快適性を高次元で両立していることが確認できました。特に酷暑条件での通気性や軽さによる疲労軽減効果は顕著で、日常のツーリング用途にも十分適したモデルだといえるでしょう。

試走して分かったスーパーテックR10のメリットとデメリット

スーパーテックR10を実際に走行テストして感じたメリットとデメリットをまとめると、以下のようになります。

メリット(良かった点)

  • 軽量性とバランスの良さ
    手に持った数値以上に軽く感じられ、走行後の首や肩の疲労感が明らかに少ない。長距離ツーリングでも大きな強みになる。

     
  • 優れた空力性能
    巡行速度を上げても頭部が安定し、横風や風圧の影響を受けにくい。CFD解析と風洞試験の成果が実走で体感できる。

     
  • 広い視界
    水平220°・垂直57°の設計は街乗りや交差点での安全確認をしやすくし、従来のフルフェイスの弱点を克服している。

     
  • 高い快適性
    フルフェイス特有の圧迫感が少なく、内装の肌触りも良好。ベンチレーション性能が高く、真夏でも頭部がムレにくい。

     
  • 風切り音はしっかりカット
    ベンチレーションを開けた状態でも不快な風切り音は少なく快適だった。

     

デメリット(気になった点)

  • 価格が高め
    ソリッドカラーで約15万円、グラフィックモデルで約17万円と、一般的なフルフェイスよりも高額。購入には予算面でのハードルがある。

     
  • 直立姿勢ではベンチレーションが効きにくい
    おでこ部分の風の流入は、上体を起こした姿勢だと弱まる。スポーツ走行や前傾姿勢を前提とした設計であるため、アメリカンやオフロードバイクなどでの使用時は効果が落ちる場面も。

     
  • 外部音が入りやすい特性は人を選ぶ
    安全面ではメリットだが、静粛性を最優先したいライダーにとっては気になる可能性がある。

どんなライダーにおすすめか?

スーパーテックR10は、最新の安全性能と快適性を兼ね備えたハイエンドヘルメットですが、その特性を踏まえると向いているライダー像がはっきりと見えてきます。

まずは、スーパーテックR10の主戦場ともいえるサーキットやレースなどでスポーツ走行を楽しむライダー。CFD解析と風洞試験で磨かれた空力性能により、前傾姿勢での高速走行でも頭部が安定。直進安定性や横風耐性の高さはサーキット走行にも十分対応できるレベルです。特に抗力を抑えたリアスポイラーやエアロ形状は、高速域でこそ真価を発揮するでしょう。

次におすすめしたいのは、長距離ツーリングを好むライダー です。軽量で首や肩への負担が少なく、ベンチレーション性能が高いため、真夏の炎天下でも比較的快適に走行できます。さらに広い視界と外部音の取り込みやすさは、安全確認がしやすく街乗りにも適しており、日常からツーリングまで幅広く対応できるでしょう。

一方で、静粛性を最優先したいライダー には少し注意が必要です。風切り音は少ないものの、周囲の環境音やエンジン音は比較的聞こえやすいため、「とにかく静かなヘルメット」を求める人には合わないかもしれません。

まとめると、スーパーテックR10は 「サーキット走行したい」「快適に長距離を走りたい」「高速域でも安定感を重視したい」「安全性と最新技術を求める」 というライダーに強くおすすめできるモデルです。逆に、コストを重視する人や直立姿勢メインのライディングをする人には、他の選択肢も検討したほうが良いでしょう。

まとめ|スーパーテックR10の総合評価

アルパインスターズの最新フラッグシップヘルメット 「スーパーテックR10」 は、安全性能・快適性・空力性能を高次元でバランスさせた、まさに次世代型フルフェイスといえる仕上がりでした。

実際の走行テストでは、軽量性による疲労の少なさ優れた空力設計による風圧の低減、そして 広い視界と高いベンチレーション効果 が大きな強みとして体感できました。さらに、外部音を適度に取り込む特性は、街乗りやツーリングでの安全確認にもプラスに働きます。

一方で、価格の高さ直立姿勢ではベンチレーションが弱まる点は購入時に検討すべきポイントです。

総合的に評価するなら、スーパーテックR10は 「本気のレースモデルでありながら、ツーリングでも快適に使える万能型フルフェイス」。安全性を最重視しながら、疲労を軽減し、ライディングをより楽しくしてくれるヘルメットだといえます。

総合評価:9/10点
(快適性・空力性能・安全性はトップクラス。価格面でやや減点あり。)

アルパインスターズが本気で作り込んだヘルメットだけあり、ツーリング派からスポーツ走行派まで、頼れる相棒になるでしょう。

写真上:alpinestars スーパーテック R10 エレメントヘルメット ブラック/カーボン シルバー/ブラック グロッシー

写真下:alpinestars スーパーテック R10 エレメントヘルメット ブラック/カーボン ブライトレッド/ホワイト グロッシー

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写真上:alpinestars スーパーテック R10 チームヘルメット ブラック/カーボンレッドフルオ/ブルーマット

写真下:alpinestars スーパーテック R10 チームヘルメット ブラック/カーボンレッド/ホワイトグローシー
価格:159,500円(税込)

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写真上:alpinestars スーパーテック R10 ソリッドヘルメット ホワイトグローシー

写真下:alpinestars スーパーテック R10 ソリッドヘルメット ブラックカーボン M&G

価格:147,400円(税込)

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alpinestars(アルパインスターズ) スーパーテック R10
XS/S/M/L/XL/XXL(全6サイズ)
重量:1600g(Mサイズ) 
FIM/SG/PSC/MFJ安全基準適合・アジアンフィット仕様
付属品
クリア&ダークスモークバイザー Pinlockレンズ チンカーテン 防風・息よけディフレクター ティアオフシールド(チームグラフィック/エレメントのみ) ヘルメットバッグ(チームグラフィック/エレメントのみ)

スーパーテックR10 Solid(ソリッド) ブラックカーボン マット&グロス(XS)

スーパーテックR10 Solid(ソリッド) ブラックカーボン マット&グロス

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